2022.05.18

ホームページ制作に必須のドメインとは?取得方法や費用も徹底解説

ドメインはWebサイトを作成する上で不可欠な要素のひとつです。しかし、聞き慣れない用語のため、ドメインについて詳しく知らない方もいらっしゃるでしょう。

本記事ではドメインにまつわる疑問や悩みを解消できるよう、以下にある情報をお伝えします。

  • そもそもドメインとは
  • ドメインの種類や属性
  • 独自ドメインの取得方法

また、ドメインを取得する際の注意しておきたいポイントについても触れているので、自分に合ったドメインを取得するためにも、最後まで参考にしてください。

そもそもドメインとは

ドメインとは、インターネット上に存在するコンピュータやネットワークを識別するための要素です。あらゆるWebサイトには「https://www.○○○.com」などといったURLが存在しています。

WebサイトのURLは基本的に以下の3つの要素から構成されています。

スキーム:「https://」
ホスト:「www」
ドメイン:「○○○.com」

つまり、ドメインはWebサイトへアクセスするために必要となる固有の住所のようなものといえると共になくてはならない必須の要素です。

Webサイトが閲覧できる仕組み

Webサイトを閲覧できる仕組みを簡単に解説すると、まずWebブラウザからURLを指定します。そして、URLの指定を受けたDNSサーバーがドメイン名からIPアドレスを探し出すことで、目的のWebサイトをコンピュータ上に表示します。

これがWebサイトを閲覧できる仕組みです。ドメインはWebサイトへアクセスするためになくてはならない必須の要素といえます。

ドメインとサーバーの関係性

Webサイトを作成する上で不可欠な要素が2つあります。それがドメインとサーバーです。Webサイトの作成に必要となるドメインとサーバーはよく住宅に例えられます。

ドメインをインターネット上の住所とするなら、サーバーは土地に該当する要素です。サーバーという土地にドメインという住所があり、そこに建てる家がWebサイトといえるでしょう。

ドメインの種類・要素・属性


ドメインには、独自ドメインやサブドメイン、gTLDやccTLDなど、いくつかの属性があります。ここからはドメインの種類や属性について見ていきましょう。

種類(独自ドメインとサブドメイン)

独自ドメインは、基本的に同じ名前のものは存在せず、取得後に変更することもできません。サブドメインとは、独自ドメインを分割する場合に使用されます。

例えばGoogleの場合を考えてみると、「https://www.google.com/」の「google.com」にあたる部分が独自ドメインとなります。

一方Googleカレンダーでは「https://calendar.google.com/」というドメイン名になっていて、独自ドメイン「google.com」に加えて「calendar」が追加されていることがわかります。この「calendar」にあたる部分がサブドメインになります。

初めてホームページを作成される方は独自ドメインのみの取得で問題ありません。サブドメインを利用するタイミングは既に独自ドメインを取得ていて、コストをかけずに他のテーマでサイト運用したい場合などになります。

要素(トップレベルドメインとサブレベルドメイン)

ドメインは2つの要素によって構成されています。たとえば、「https://www.○○○.com」というURLのドメインは「○○○.com」です。そして、ドメインは「○○○」というセカンドレベルドメイン「.com」というトップレベルドメインに細分化されます。

トップレベルドメインには「.com」、「.net」、「.info」や「.inc」などさまざまな種類が存在します。

gTLDとは

gTLDとは「Generic Top Level Domain」の略称で、トップレベルドメインを分野ごとに分けたもので、国に関係なく取得できます。

例えば、代表的な「.com」はcommercialの略で商業組織がドメイン名にすることが多いです。他にも「net」「org」「info」など現在は計21種類あります。

ccTLDとは

ccTLDとは「Country Code Top Level Domain」略称で、国や地域ごとに割り当てられたトップレベルドメインを指します。

例として「.kr」韓国、「.fr」フランス、 「.ca」カナダなどが挙げられます。

属性(汎用JPドメインと属性JPドメイン)

ドメインは特定の国でしか取得できないものが存在します。なかでも「.jp」は日本国内に住所を持つ組織や個人のみ取得可能です。この「.jp」は汎用JPドメインと呼ばれています。

そして、属性JPドメインは法人組織のみ取得可能です。たとえば、日本国内に登記されている企業向けの「co.jp」、医療法人や宗教法人向けの「or.jp」、教育機関や学校法人向けの「ac.jp」などが属性JPドメインに該当します。

独自ドメインを取得する前に知っておきたい基礎知識

独自ドメインを取得する4つのメリット

昨今、独自ドメインやサーバーを取得しなくても簡単にホームページを作成できるツールが登場していますが、ここからは独自ドメインを取得することで得られる具体的なメリットについて解説します。

1. サイトを訪れたユーザーから信頼を得やすい

企業名やサービス名をドメインに設定することで、ユーザーから信頼を得やすい傾向にあります。

たとえば、ある企業のプロダクトに興味をもったユーザーがWebサイトにアクセスした場合を想定してみましょう。その場合、社名をもとにしたURLと、デタラメな文字列によるURLでは信用度が大きく異なります。

2. 専用のメールアドレスを使える

独自ドメインを取得すると、専用のメールアドレスを使うことができます。たとえば、「abc.com」という独自ドメインを取得した場合、「○○○@abc.com」というメールアドレスを利用可能です。

3. 永久的に同じURL(ドメイン)が使える

独自ドメインは永久的に同じURLを使えるという点が大きなメリットです。独自ドメインは一年に一度の更新を続ける限り、同じドメイン名を余人に取得されることはありません。

4. SEOで有利になる

SEOとは、Search Engine Optimizationの略で、その直訳どおり「検索エンジンを最適化する」テクニックのことを指します。ここで言う最適化とは、検索時に上位にサイトが表示されるように、サイトを最適な状態に準備しておくことです。

GoogleやYahoo!といった検索エンジンは、独自ドメインのWebサイトを評価する傾向にあります。そのため、独自ドメインでWebサイトを構築することは、SEOにおいて有利に働くという点が大きなメリットです。

効果的なSEO対策により、1位表示されるようになると30%ものクリック率を見込むことができるというデータもあります。SEOは効果が目に見えるまでに長年かかることもありますが、成功すれば最高の広告と言えるでしょう。

独自ドメインの取得以外に考えられるSEO対策は以下の7つが挙げられます。

  • キーワード選定
  • 量より質を重視した読みやすいコンテンツ
  • タイトルとディスクリプション
  • 記事内タグの選定
  • 画像と文字サイズの最適化
  • 被リンクの獲得
  • サイテーションの獲得

以下の記事では、これらSEO対策の方法やSEO対策をするメリットについて詳しく紹介しています。また、SEO対策に役立つGoogleサーチコンソール・Googleアナリティクスについても説明しています。より詳しく知りたい方はあわせてご覧ください。

独自ドメインで注意しておきたい5つのこと

独自ドメインを取得してWebサイトを運用する場合、注意すべき点が5つあります。ここからは独自ドメインで注意しておきたい5つのポイントについて見ていきましょう。

1. 更新手続きを忘れるとドメイン失効となってしまう

独自ドメインは一年に一度の更新が必要です。更新に必要となる費用はドメインの登録料の1〜1.5倍が相場となっています。万が一、更新手続きを忘れてしまうと権利が失効するため注意せねばなりません。失効したドメインの再取得には相応の時間と費用が必要になります。

2. ドメインの権利者をしっかり確認しておく

ドメインは基本的に申し込みをした当事者に権利があります。たとえば、Web製作会社に依頼してホームページを作成してもらった場合、権利がどちらにあるのかを確認しておく必要があります。

Web製作会社にホームページを作成してもらう場合でも、ドメインの権利は基本的に依頼主側にありますが、トラブルを避けるためにも必ず確認しておきましょう。

ドメインだけでなく、制作会社に依頼する際に気をつけたいポイントはたくさんあります。

中でも、開設・リニューアル後のサポート体制がしっかりしているのか確認しておくことは、重要なチェックポイントのひとつです。

ドメイン更新をはじめとしたホームページの運用作業において、不明点が生じた際に相談に応じてくれるかを含め、確認しておくことをおすすめします。

その他、気をつけたいポイントとして、同業種のホームページ制作実績があるか、制作会社のホームページがしっかり更新されているか、などが挙げられます。詳しくは以下の記事をご覧ください。制作会社に依頼する際の注意点が他にも多く紹介されています。

3. 個人情報が公開されてしまう場合がある

ドメインの取得時は基本的に権利者の氏名や住所といった個人情報が登録されます。登録者情報の公開は法人組織であれば問題はないかもしれませんが、個人の場合は避けたいところです。

その場合は「Whois情報代公サービス」を利用することで、個人ではなくドメイン登録事業者の情報を登録することができます。Whois情報代公サービスの利用は1,000円程度の費用が必要ですが、ドメインの取得時に無料登録できるケースが一般的です。

4. 初期はドメインのSEOへの影響力が小さい

独自ドメインはSEOに有利に働くものの、登録後1〜3ヶ月の初期段階ではSEO効果は期待できません。また、必ずしも検索エンジンからの評価が上がるものではないという点にも注意が必要です。

あくまでも有利に働く可能性が高いという意味であり、絶対的な基準ではありません。

5. 中古のドメインは避ける

2010年前後に中古ドメインが非常に高いSEO効果を発揮していた時期がありました。とくに中古ドメインを利用したアフィリエイトサイトが乱立し猛威をふるっていましたが、検索エンジンのアルゴリズムが進化した現在ではあまりSEO効果は期待できません。

ペナルティを受けている可能性もあるため、中古ドメインの利用は避けるのが無難な選択です。

独自ドメインの費用相場

ドメインの費用相場は年間で数百円〜数千円です。特にこれといったこだわりがない場合には安価で提供されているドメインを含めて検討してみるとよいでしょう。代表的なドメインの料金相場について以下の表でまとめたので参考にしてください。

.com.jp.co.jp.net
平均金額1,408円1,628円4,158円1,628円
特徴商用サービスや企業向け日本を意味日本国内で登記を行っている会社向けネットワークに関するサービス向け
引用元:お名前ドットコム

また、企業を経営していたり個人事業主として働いていたりする場合は、ドメイン取得にかかった費用を経費として処理できます。

基本的には、「通信費」の勘定科目を使って仕分けされるケースが多いですが、通信目的のほか、広告宣伝に利用されるため「広告宣伝費」を使用したり、「支払手数料」の科目を使ったりしても問題ありません。

以下の記事では、その際の勘定科目について詳しく説明していますのでこちらもあわせてご覧ください。

独自ドメインを取得する手順

これまでの前提知識を踏まえて、ここからは実際に独自ドメインを取得するまでの手順を紹介します。

ドメイン名を決定する

ドメイン名には自社の名前を入れる場合が多いです。加えて、以下の表にあるトップレベルドメインはそれぞれ意味合いが異なるので慎重に選択すると良いでしょう。

代表的なトップレベルドメイン5つ

ドメイン名用途
.comcommercial(商業の)を意味する。商用向けサービスによく用いられる。
例)https://flux-g.com/(株式会社FLUXホームぺージ)
.infoinformation(情報)を提供するサイトを対象にしている。
例)https://okayama-kenbi.info/(岡山県立美術館ホームぺージ)
.orgorganization(組織)を意味し、非営利団体を対象としている。
例)https://npoafterschool.org/(放課後NPOアフタースクールホームぺージ)
.jpjapanを意味する。広範囲で用いられる。
例)https://www.post.japanpost.jp/index.html(日本郵政ホームぺージ)
.netネットを意味し、様々なサイトで用いられている。
例)https://www.tokyo-zoo.net/sp/ueno/(上野動物公園ホームぺージ)

今回は代表的な5つのトップレベルドメインを紹介しました。この他にも沢山のドメインが存在するので、自社に合ったものを探してみましょう。

ドメイン登録サービスを利用する

ドメインを取得できるサービスを利用して実際にドメインを取得します。サービスによって価格や、機能が多少異なるのでしっかりと確認しましょう。この後の章でおすすめのサービスを紹介していますので、詳しくはこちらをご覧ください。

契約が切れたら更新する

ドメインは多くの場合、1年の期限があります。そのため期限以内に更新作業を行わないと、失効となるので注意しましょう。

おすすめのドメイン登録サービス3社

では、実際にドメインの取得する方法を詳しく見ていきましょう。今回はドメイン登録サービスの代表的な3社「お名前.com」と「ムームードメイン」、「Xserver Domain」を紹介していきます。

お名前.com

引用元:お名前.comホームページ

「お名前.com」は、GMOインターネット株式会社が運営する国内最大級のドメイン公式登録サービスです。「.com」「.net」「.jp」ドメインなど580種類以上のドメイン取得が可能です。また、登録実績も2,700万件を突破しており国内有数のドメイン取得サービスです。

ムームードメイン

引用元:ムームードメインホームページ

「ムームードメイン」はGMOペパボ株式会社が運営するドメイン登録サービスです。

同じくGMOペパボ株式会社が運営しているレンタルサーバーの「ロリポップ!レンタルサーバー」や「ヘテムルレンタルサーバー」とも連携が可能なので、初心者の方にも使いやすいでしょう。

Xserver Domain

引用元:Xserver Domainホームぺージ

Xserver Domainは、取得も更新も国内最安値で、1円〜ドメインを取得することができます。また、関連サービスであるXserverはレンタルサーバーで国内シェアNo.1を誇ります。

そのため、Xserver Domainを利用することで、Xserverと容易に連携することができます。また、DNS設定やWhois代理公開機能など運用に役立つ機能が搭載されています。

まとめ

ドメインはWebサイトの作成に不可欠な要素であり、避けては通れない課題のひとつです。ドメインは基本的に世界で1つしか存在できないため、取得の際は熟慮する必要があるでしょう。また、ドメインは一年に一度の更新が必要という点も忘れてはなりません。

WebサイトやWebサービスを展開するためには独自ドメインの取得が必須です。ぜひ本記事を参考にしてWebサイトの作成と運用に活用してください。

この記事を書いたメンバー FLUX siteflow編集部
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